火星の隕石7.8億円で落札 史上最大24キロ、米競売
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【ニューヨーク=共同】火星の隕石が16日、ニューヨークで競売にかけられ、529万6千ドル(約7億8千万円)で落札された。主催した競売大手サザビーズによると、横約37センチ、縦約28センチ、幅約15センチで、重さは24.67キロ。地球で発見された火星の隕石では史上最大で、隕石の落札額として過去最高としている。出品者と落札者は明らかにしていない。
サザビーズによると、火星に小惑星が衝突した際に削り取られた破片が宇宙空間に放出されたとみられ、2023年11月に西アフリカ・ニジェールのサハラ砂漠で見つかった。衝突の衝撃によってガラス質になった部分もある。
地球では火星の隕石が約400件確認されている。これまでは21年に西アフリカ・マリで発見された重さ約14キロの隕石が最大で、今回の隕石はそれよりも約10キロ重い。
担当者は隕石が火星から遠く離れた地球にたどり着いた上で大気圏で燃え尽きず、海ではなく地上に落下する確率は「天文学的に低い」と説明し、希少さを強調した。